令和8年度に本格導入が予定されている神戸市の部活動地域移行施策(通称:コベカツ)の実施に向け、先行して地域移行を進めている東京都内の自治体(あきる野市、渋谷区、板橋区、および東京都教育庁)を視察してきました。
1.あきる野市
・地域再編・施設再配置と連動した部活動移行
・市町村合併後の施設集約と、人口・世帯構造の変化に応じた地域スポーツ基盤の再構築。
・学校プールの老朽化、部活動顧問の減少といった課題に対応するため、地域との連携強化を推進。
・段階的導入:令和6年度に11部活で先行実施(6校・25%)
・指導員には時給1600円を支給。受益者負担(保護者負担)は月3,000〜4,000円で調整。
2. 渋谷区
・行政主導の新団体「ユナイテッドクラブ」による運営
・eスポーツ、ストリートスポーツ、料理等、多様な選択肢を提供。
・クラブマネージャーとスーパーバイザーを配置し、学校との連携を円滑に。
[費用と財源]
・月額2,000〜3,000円+区の補助金(運営費の約半分)で成り立つ。
・子ども目線に立った種目の柔軟な設定が、参加率向上に寄与。
・会費と補助金のバランス、継続可能な予算配分が鍵。
3. 東京都(都庁)
・推進計画(令和7年3月改定)
全都での地域移行実施を令和7年度末までに完了予定。
・教員の休日活動削減を重視し、外部指導者の確保に向けた補助金制度を整備。
[財政支援]
・指導員1人あたり時給2,000〜3,000円相当。国・都・市区町村で1/3ずつ負担。
[課題]
・平日指導者確保の難しさ、教員の勤務時間との整合、地域間格差など。
[示唆]
・都独自の補助と継続的なモニタリングによる制度設計。
・コンプライアンス・安全対策・雇用管理の徹底が求められる。
4.板橋区
・地域クラブの設立と独自種目の展開
・eスポーツやロボット科学など、地域資源を活かした特色ある活動を展開。
・野球部の地域移行も段階的に進行、時給3,000円の高報酬で人材確保。
[教員兼業と運営コスト]
・教員には月額3万円支給。兼業手当の見直しと公平性が課題。
・予算面では野球クラブに約9,000万円、その他クラブは年間約1,300万円。
[示唆]
・高報酬による人材確保と、その継続的確保が重要。
・教員と外部人材の役割分担、実績記載・制度運用の調整が必要



