令和5年度決算特別委員会(R6.10.1港湾局)での質疑&答弁を掲載します。
1.須磨海水浴場の休憩施設、海の家の違反行為に対する指導について
須磨海水浴場の休憩施設、海の家は、海水浴場利用者への日焼けの休憩スペースや、飲食物を提供できる施設が一定数必要であることから設置されており、令和2年度以降は公募で選定された事業者による営業が行われています。今年の夏も公募によって選定された5つの事業者による営業がされていましたが、大変残念なことに、須磨海水浴場において本市が使用許可を出している海の家で、店員による入れ墨の露出や女性店員による風営法上問題と思える過剰なサービス、許可区域外での客引き行為、二十歳未満の従業員の飲酒などが行われているとの苦情を受けました。その概要を電話で港湾局に伝え、その際、4日後に改めて私と港湾局担当者が面談し、詳細を伝えることになっていましたが、港湾局はその面談を待たずに、私からの最初の電話の翌日に、該当する海の家に電話をかけ、やっていませんよねと聞き、海の家の事業者から、一部については「やっていませんよ」と回答を得たと聞きました。
現場の確認ができていない中で、事業者に事実かどうか確認しても、違反行為を認めるとは考えられず、常識的に考えて現場確認をした上で厳正に指導すべきであったと考えたことから、一旦、局内に持ち帰り、その対応が間違っていないか確認してほしいと伝えますと、その職員からは、部長に聞いても、同じ対応をするとのことだったと回答されました。今回の対応は、港湾局として正しかったのかどうか。それでは、なぜ令和元年以降、本件以外の違反行為に対しては、電話ではなく、現地確認の上、注意や文書警告がされていたのかお聞きします。
(長谷川港湾局長)
この禁止行為とか迷惑行為が行われている場合の対応でございますけれども、通報とか苦情を受けました際には、これは港湾局の職員がきっちりと現場で確認をした上で、その現場でその行為を現認をした上で、例えば注意や文書警告をすると、これが一番大事な対応でございます。これまでもそういう対応を行ってまいりました。また、職員のみで対応することが困難な事案もございます。これについては警察の方にも同行いただきながら対応すると、こういった対応をこれまで行ってまいりました。
今回の件につきましては、やはり私は非常に反省をしておりまして、それは、やはり我々の部下が、こういった事案に対応するときに、やはり不慣れな部分が出ていると思っております。これについては、本来、こういう事案に一番、いわゆる熟知をしております私が、こういう海の家の開設前に、例えば研修や意思疎通を図っていれば、こういう対応にはならなかったと思っております。そういう意味で、私といたしましても非常に反省するべき点があると思っております。
(上原)
須磨海水浴場の健全化に取り組むと言いながら、年度の担当者によって対応に強弱が出るというのは、あってはならないことだと思っております。組織としてのマインドと対応手法を、誰が担当しても確実に引き継ぐようにすべきと考えます。
また、今回、私が聞いた違反行為も含め、令和元年以降、複数年度注意を受けた事業者は何者ありますか。
(長谷川港湾局長)
今、私どもが把握しておる限り、事業者としては3事業者あると考えてございます。
(上原)
須磨海水浴場の健全化に取り組むとしながら、違反行為を繰り返す事業者、3年度にわたって違反行為があったということですね。それを休憩施設の営業者としてあえて決定する。いわゆる使用許可を出すというのは、なぜなんでしょうか。
(長谷川港湾局長)
私どもは、この募集要項に処分基準というのを記載しておりまして、その中で悪質性など、そういったものを勘案しながら処分することとしてございます。ただ、なかなかこういった事案を現場で確認をし、そこまで違反行為の悪質性を、要は決定づけるような証拠を、なかなか確認ができていないというのが現状でございます。ですから、そういう意味では、何かの違反行為があった事業者を完全に決定から外すという段階には至っておりません。
ですから、私どもといたしましては、この公募の、いわゆる募集要項の中で、きちっと、例えばこういう違反行為の通報があったり、何かのそういう行為があったときに、一定期間、例えば営業を中止するとか、またこういった行為を発生させないようにパトロールというんですか、いわゆる現場に行って事業者を注意する、こういったことを強化していく、こういった取組が必要ではないかと考えております。
(上原)
3年度にわたってそういう違反行為、入れ墨を見せびらかすとか、従業員の飲酒とか、そういう違反行為があったのを悪質でないと思うという、その時点でちょっと私は感覚が違うと思います。きちっと募集要項に入れていただいて、現地確認も、毎日何かパトロールしてらっしゃるとお聞きしてますので、何のパトロールをしてたのかなというふうに思うんですね。ただ単にお客さんとしていった人が、そういうのを見つけて私に通報されてるわけですから、パトロールを本当にしてたのかなと。ただただ毎日行ってただけじゃないのかなというふうに思いますので、きちんと取り組んでいただきたいと思うんです。
須磨海水浴場に海の家が必要かどうかというのは賛否があると思いますが、少なくとも神戸の品格を落とすような休憩施設なら、ないほうがいいと思っております。来年度の事業者決定については、今回の私の指摘を十分理解していただきまして、真に健全な須磨海岸を目指していただきたいと強く要望しておきます。