神戸市の子育て施策向上を目指し、こども医療費無償化、保育士の処遇向上を!2/28 予算特別委員…

神戸市の子育て施策向上を目指し、こども医療費無償化、保育士の処遇向上を!

2/28 予算特別委員会(こども家庭局)で質問した内容です。
1.高校3年生まで医療費無償化すべし
2.新こども家庭センターでの夜間SOS対応
3.パート保育士さんの処遇改善
4.ひとり親等の実態調査の回答率を上げるために
(上原)
令和5年度予算案において、こども医療費の通院費助成の対象を中学生から高校生まで拡大されたということで、その点は大変評価させていただいております。
ただ、他都市はこども医療費の無償化がもう随分と進んでおりまして、中学生まで無償化されていないのは兵庫県内で神戸市だけ、既に中学生や高校生まで医療費無償化はスタンダードとなっています。子育て政策において、医療費無償化というのは非常に分かりやすくて、他都市比較されやすいということです。
幾ら神戸市が、救急医療が進んでいるとかそういうことを言っても、医療費無償化ほど子育て世帯に刺さらないということは、皆さんもう分かっていただいてると思います。国の一律支援を待つなど言っている間に、神戸市からどんどん子育て世帯が出ていってしまいますので、ぜひ、早期に医療費無償化を拡大していただきたいと要望しておきます。
次に、新こども家庭センターについて質問いたします。
2月6日、和田岬に完成した新しい施設へこども家庭センターが移転しました。新施設においては、児童相談所における相談室の増設や、一時保護所の個室化など充実が図られると環境改善が行われていますが、1つ心配なことがあります。旧施設では、夜間に助けを求めてきた子供が追い返されたという事案がありました。その後、委託事業者を変更して同様の事案は発生していないと聞いておりますが、新施設は三宮方面からですと地下鉄海岸線に乗らなければ行くことができない距離にあります。ハーバーランドにあった旧施設ほどアクセスがよくありません。終電後に困難を抱えた子供が児童相談所に逃げ込みたくなったときに、新施設ではどのような対応を行うのか伺います。
(樫原こども家庭局担当局長)
御指摘のとおり、新施設への移転によりまして、施設設備を一新をいたしまして、大幅に環境の改善を図りました。移転に当たりましては、通所中の保護者や子供に対して事前に移転について個別に案内するとともに、ホームページや広報紙などでも周知を行っております。
また、移転前の旧施設に移転先の所在地や電話番号を掲示しておりまして、併せて24時間、365日対応可能な児童相談所虐待対応ダイヤル番号も表示をしております。もし移転したことを知らずに移転前の施設に夜中に子供が訪れた場合は、189へ電話するように掲示をしておりまして、電話がありましたら、専門の相談員から連絡を受けたこども家庭センターの職員がすぐに迎えに行くことを子供に伝えます。子供がいる場所まで直ちに向かいまして、必要な場合には、警察とも連携をしながら、子供の安全確保に努めまして、場合によっては一時保護などを行うこととしております。
今後も気を緩めることなく子供を守るために迅速かつ適切に対応してまいりたいと考えております。
(上原みなみ) それでは、子どもが終電が終わった後にSOSを求めて電話した場合は迎えに行ってくださるということですね。ありがとうございます。
旧施設はハーバーランドでしたから、周辺の商業施設に行った際などなじみがあったと思うんですけれども、新施設、やはり和田岬ということで、周辺住民しかなかなか訪れることがないという、なじみがないという市民が多いと思うんです。そこで、子供たちがいざSOSを出そうとしたときに、間違って旧施設に行ってしまわないということも非常に重要ですし、迷わず新施設にアクセスできるように子供たちに周知をぜひ図っていただきたいと思います。
次に、保育所における職員の確保について伺います。
認可保育所で働いていた保育士さんから、1人で5~6人ぐらいを見ていて大変だったという話を伺ったことがあります。これは、2歳児以上の保育士配置基準からすると、珍しいことでは
なくて、スタンダードなことなんですね。しかし、前に1人だっこして後ろにおんぶして、あと3人以上を見てるというのは、もう五つ子ちゃんを抱えたお母さんよりも非常に過酷な状態だと思います。
とても理想の保育ができないと、その方、辞められてしまったんですね。神戸市では、6つのいいねをキーワードに保育人材確保定着支援に取り組まれており、他都市にはない充実した取組を行っていることは非常に評価しているんですけれども、支援が新人など、若手保育士に偏った傾向があって、ベテラン職員、特にパート勤務の職員等が継続して働いていただけるような環境改善、処遇改善などは十分でないから、ベテラン保育士の離職が多いと考えますが、いかがでしょうか。
(森川こども家庭局副局長)
保育士の処遇なんですけども、処遇の水準につきましては国の中におきましても責任で行われるべきものと思っておりまして、公定価格に含める人件費等を思ってるところでございますけども、ちょっとベテランの確保ということにつきましては、民改費というような形で経験年数に応じて支援というのもさせていただいてるところでございます。
そういったところをやりながら、保育士の人材確保については、サポートしていきたいというふうに考えてございます。
(上原みなみ)
やっぱり時給をちょっと教えていただいたんですけれども、1,200円から1,400円ぐらいの時給でパートさんとかは働いてらっしゃるということで、やっぱり常勤の方に比べると非常に低いんじゃないかと思うんです。でも、常勤職員を支えるパートさんというのは、一番保育の忙しい時間を担っていますので、非常に戦力になっているはずなんです。復職時に1回だけ10万円がもらえるという一時金というのが6つのいいねの中にありますけれども、それだけではなく、常勤職員同等の基本給を改善するように支援いただけないかと―― 検討していただけないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
森川こども家庭局副局長
各保育所において、公定価格に基づいて賃金を―― 人件費相当額を払ってるわけで、その中で常勤―― いわゆる雇用期限のない職員をどのように配置をするかとか、会計年度をどういうふうな配置をして、どういうシフトを組むかというのは、ちょっと各園でやられてる状況なので、なかなかそこの部分に対してピンポイントでというのは、なかなか簡単ではないかなというふうには考えてございます。
(上原みなみ)
ぜひ、パートの職員とかベテランの職員がどのぐらいの離職されているかということもきちんと調査していただいて、そこに対する支援というもの今後検討していただきたいと思います。
私が聞いた保育士さんなんですけれども、認可保育園辞められて、その後、もう保育の仕事しないと言ってたんです。私が一生懸命勧めて無認可の保育園でたまたま縁があってパートに出られてるんですね。そしたら、もうパラダイスだと言ってたぐらい、無認可のたまたまそこの保育園では、本当に保育士がすごくたくさんいて、自分が思うような保育ができるというふうに言ってたという例もあります。
次に、独り親家庭等の実態調査について伺います。
神戸市では、独り親家庭の生活状況やニーズを把握して、重点的に取り組むべき課題等を明確化するために、令和5年度に神戸市独自に独り親家庭等実態調査を行うと聞いています。前回の調査が平成30年度で紙ベースでの実施や、また質問項目数も多過ぎるなどの影響があってか、全体の8,496件の送付に対して、約3割程度の回答率でしかなかったということ、これでは残りの
5,000人の意見が集約できておらず、十分な調査になっていないのではないかと思います。
令和5年度に実施する調査においては、独り親家庭の実態をしっかり本市として把握するためにも、回答率を上げなければなりません。忙しい独り親が回答しやすいように重要な質問に絞ったり、回答しやすい内容にしたり、さらには紙ベースではなくスマホにまずすべきだと思います。
そのような工夫が必要だと思いますが、御見解を伺います。
(大石こども家庭局副局長)
御指摘のとおり、非常に重要な調査でございます。今後の独り親施策を考える上でも大変大切なところでございますので、前回の反省を踏まえて、今回は、御指摘のとおり、スマートフォンでの回答ができるようにe-KOBEを活用しようとしております。
また、質問項目も絞る、選びやすい選択肢やレイアウトを考える。こういったことで工夫をいたしまして、より多くの方に御解答いただいて、独り親家庭の生活状況の実態把握に努めたいと考えております。
(上原みなみ)
e-KOBEいいんですけれども、ちょっとやっぱり登録するという一手間ができてしまいますよね。そこも考えられたほうがいいと思うんです。
独り親世帯の困り事・ニーズを把握するというのは、非常に大事ですから、ぜひ、簡単に操作して、登録とかそういう何かハードルがないようにできるだけ考えていただいて、実態調査をしていただきたいと要望して、質疑を終えます。