R8.3.12に実施した私の総括質疑の内容です。
<市バス64系統の大幅減便について>
○上原みなみ
まず、朝のラッシュ時間帯、夕方以降の帰宅時間帯の減便に対する住民の意見をお伝えします。4月より、本市最多の平日37本の減便が示された市バス64系統は、令和6年のデータで、1日におよそ6,200人が利用する本市6位の乗車人数。収入は、市バス2位の7億3,200万円。営業係数は104という黒字化一歩手前の効率化路線です。
そこで、市バス64系統を利用するエリア、神戸北町と松が枝町のほぼ全住戸4,500件に、このたびの減便方針をお知らせする市アンケートを試みたところ、1週間で360件を超える回答が得られました。その結果がこちらです。
朝のラッシュ時間帯、夕方以降の帰宅時間帯の減便に対し、どちらも95%以上の方が困ると答えられました。その理由について、混雑が悪化するとか、長時間の立ち乗りが負担という御意見も多く寄せられましたが、一番多かったのが、神戸北町の利便性、資産価値、居住魅力が低下すると80%以上の方が答えられました。神戸北町は、本市が自ら開発・整備し、バス通勤を前提とした住宅地として分譲してきた経緯があります。三宮直通バスが便利だから神戸北町に家を買ったが、これ以上64系統を減便されるなら、北区以外に引っ越すそうかと考えるという切実な御意見も多く寄せられました。これら民意をどのように受け止めるのか伺います。
○城南交通局長
ただいま、我々バス事業を取り巻く環境というのは非常に厳しゅうございます。公共交通のネットワークの持続可能性を確保いたしまして、まちづくりに貢献すべく、市バスにおきましては、市民の足としての最寄りの鉄道駅までの移動手段を確保していくために、路線の見直しや需要に応じたダイヤ変更などを行っていかなければならないと考えておりまして、これを今進めておるところでございます。
64系統のお話をいただきました。平日211便、朝ラッシュ時間帯には最小3分間隔で運行する市バス最大規模の路線でございます。一方で、1日当たりの御利用者数は、コロナ前と比較いたしますと、約3割、3,000人ほど減少されておる中、運行本数の見直しにつきましては、今のところ1割強の減にとどまっておるところでございます。現在は、需給のバランスが崩れている状態であると認識しておりまして、そのため、2タッチデータを基に御利用状況を詳細に把握いたしまして、需要に見合う供給量とする適正化を図る。これが今回のダイヤの変更でございます。
○上原みなみ
城南局長は、「乗客が3割減っているのに対して減便はまだ1割強しかしていない。だから、さらなる減便は妥当だ」という趣旨を述べられましたが、その考え方こそが公共交通の衰退を招く元凶です。神戸市北区にありながら、三宮直通バスが便利で通勤できるから子育て世帯にも人気で、継続した転入がある神戸北町エリアです。通勤・通学時間帯の減便により、乗れたとしても満員に近いバスに嫌気が差したり、待ち時間が倍になり、帰宅時間が遅くなったりする疲労から、ただでさえ年間1,800人も減少している北区から転出を加速させる要因となります。乗客が減ってしまってから乗って残そうなんて言い始めても、離れた乗客が戻ってこないことを城南局長はよく御存じじゃないでしょうか。
次に、夜20時から22時台のバスの半減についてです。神戸北町には大阪に勤務されている方が多くおられます。4月からその方々の帰宅時間の便が2本に1本減らされると、これまで10分だったバスを待つ時間が20分になります。その減らした時間帯に市バス62系統を増便し、地下鉄と62系統を乗り継いでも64系統と所要時間は同じとまで記載しながら、城南局長は、輸送力の代替ではないと答弁されました。
また、需要に見合う供給と主張しながら、営業係数ワーストワンの445という市バス62系統を増便の理由に、帰宅時間帯に新神戸トンネル等で交通障害が生じた場合などにも、より確実性の高い移動経路として選択できると答弁されましたが、交通障害というのは極めてまれに起こり得ることです。毎日の通勤という日常を壊してまで起こるか分からない非日常の備えを優先させるのは住民サービスの放棄としか考えられません。
さらに、64系統の定期で62系統と地下鉄の乗り継ぎができる2ルートサービスの認知度が低いから、62系統の増便を行い、周知を図る目的とも答弁されましたが、アンケートでは7割の方が2ルートサービスの内容を認知され、その上で、84%が利用していない。2ルートサービスの対象者は64系統の定期券を持っている方々なので、周知不足で地下鉄から62系統のルートの利用者が少ないわけではないことが分かります。利用しない理由に乗換えが嫌だからと42%の方が答えています。
また、夜の便が半分に減らされた場合、待ち時間が倍になっても64系統を利用するという方が7割以上おられました。特に、金曜日など22時台で35人前後が乗車している便を半分にするということは、これまで2便に分かれていた乗客が1便に乗ると60人以上となり、仮に3割の方が64系統に乗らなくなったとしても、疲れた体で50人の満員バスを強いられることになり、城南局長は、この仕事で疲れた市民にむち打つようなことをしてまで市営地下鉄と62系統ルートに転換したい人を増やしたい。もしくは、市バス64系統の乗客を減らしたいんでしょうか。答弁されたとおり、62系統は64系統の代替輸送力ではない。災害時の移動経路である2ルートサービスの利便性周知であるなら、64系統の減便を伴わず、62系統の増便だけをすべきではないでしょうか。
○城南交通局長
委員が実施されたアンケートについては承知はしておりませんけれども、繰り返しになりますが、64系統のダイヤの変更は、需要に応じた供給を目的とするものでございます。また、こういうことを進めていくことが、市バス全体の重要な路線を残すことにつながるものと、持続的に残すことができるものと考えております。
御指摘の20時台につきましては、これは令和元年と比較しますと、お客様の数は、20時台で40%落ちております。21時台は45%、22時台は46%、それぞれ激減しております。そういったものに合致させるためにダイヤを変更したところでございます。需給バランスの調整を行った後も64系統を御利用いただく6,000名の方の輸送力、これは確保しておるところでございます。
62系統のお話もいただきました。実際に使っていただけてないということは認識しております。その利便性というのを実感していただくために、62系統急行便の実証実験、これをしておるところでございます。
今後ともしっかりと利便性を伝えてまいりたいと、こう考えております。
○上原みなみ
このたびの減便に対して多くの方が、「住民の利便性が考えられていない」「直通の64系統があるのになぜ乗り換えないといけないのか」「やり方に憤りがある」と回答されており、76%の方が説明会をすべきだと思っています。交通局の見解は、ルート変更を伴わない通常のダイヤ変更だから説明会の必要はないとのことですが、市バス全体で772便、後の須磨エリアを入れると1,162便もの減便を通常と思う市民は誰もいないでしょう。毎年11億円以上の市税を補塡されている市バス事業を、市民理解が得られないまま断行していいわけがありません。全国的な運転手不足は承知していますが、本市の運転手は、来年度199人と増える見込みです。なぜ増員しながら、通勤・通学時間帯、夜間便まで今削減するのでしょうか。4月の減便により1億6,000万円の経費削減になると言いますが、交通事業の赤字の根源は、民間より100万円以上高い人件費です。本市の平均運転士年収は641万円、民間大手5社平均で527万円、その差114万円を引き下げれば、減便をしなくても2億2,000万円以上削減できます。自らの高コスト構造を棚に上げ、減便により市民に犠牲を強いるのは、公共交通を預かる者としてあまりにも不誠実だと思います。まちの魅力、資産価値を下げないでほしいという住民の叫びを重く受け止めていただきたいと強く願い、質疑を終えます。


