R8.3.4 予算特別委員会(経済観光局)
1. 有害鳥獣処理拠点施設の整備とジビエの産業化について
(上原みなみ)
ちょうど6年前の代表質疑で私が提案させていただいたジビエ処理場の整備に令和8年度着手することが示されました。これは捕獲従事者の負担軽減のみならず、命を無駄にしない資源化への大きな一歩と評価させていただきます。そこで、施設運営の質を高め、産業として自立させるための戦略について伺います。
まず、人材育成の拠点化についてです。ジビエの普及には高度な解体技術と衛生管理が不可欠です。例えば大分県宇佐市では、研修施設を併設し、全国から受講生を受け入れる日本ジビエアカデミーを展開しています。本市においても、単なる処理場にとどめず、若手ハンターや食肉加工人材を育成する教育拠点としての機能を備えるべきと考えますが、御見解を伺います。
(椿野経済観光局局長)
有害鳥獣処理拠点施設について簡潔に答弁させていただきます。
委員御指摘のように、ジビエ処理におきましては、高度な解体技術と衛生管理は不可欠であると認識してございます。農水省が実施しますジビエハンターの育成の取組をはじめ、他施設の取組も参考に研究しているところでございます。
本市において整備しますこの施設におきましては、これを単なる食肉の固体処理施設として運営するにとどまらず、捕獲従事者やジビエ処理施設の設置希望者、またジビエ肉の利用事業者等を対象に、食肉利用を前提とした捕獲技術、また食肉処理技術や衛生管理の研修の実施、また捕獲個体の解体処理体験などジビエの普及啓発事業を実施するなど、人材育成やジビエの活用の発信拠点の機能も含め、本市の持続可能な有害鳥獣対策の一翼を担う重要な施設として整備していきたいと考えてございます。
(上原みなみ)
いろんな女子がはやるものでして、ハンターガールが神戸に集結するなんていうのもかなり注目されると思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
次に、高付加価値化とブランド戦略についてです。
栃木県那珂川町では、搬入時間の厳守などによって、徹底した品質管理で八溝ししまるというブランドを確立し、地元旅館等への販路を拡大しています。また、以前、私が御紹介しましたが、視察させていただいた獣害対策とまちおこしを実現している島根県美郷町では、捕獲したイノシシを生きたままおりから移動用の運搬箱に移して軽トラックで搬送する生体搬送という方法で鮮度を保ち、山鯨と名づけた町の特産品にしている例もありました。神戸産ジビエにおいても、ICTを活用した鮮度管理を行い、市内のレストランや学校給食、さらにはふるさと納税の目玉商品として外貨を稼ぐ出口戦略をどう描いているのか伺います。
(椿野経済観光局局長)
本市におきましても、この食肉利用を前提とした捕獲及び処理技術はもちろんのこと、止め刺し後に捕獲現場から施設への搬入時間や温度管理を徹底し、肉質や味を担保することは良質なジビエの確保の第一歩であり、将来的なブランドや販路拡大に資するため、非常に重要なことであると認識してございます。現在、他の施設の事例などを参考にしながら、温度管理とか含めまして、ICTを活用した設備などを含めた導入する設備について検討しているところでございます。
委員御指摘の市内レストラン、学校給食、またふるさと納税の目玉商品にしての利用に向けてはということでございますが、まず、安定した食肉量の確保、また供給が不可欠と考えてございます。そういったところも含めまして、今後、レストラン、例えば加工事業者など実務者の意見を聞きながら、様々な活用方法を検討して、付加価値の高い特産品となるよう取り組んでまいりたいと考えております。
(上原みなみ)
椿野局長、今日何か元気なさそうで、私心配しておりました。ICTは市内の全体でまだ4割ぐらいとお聞きしていますので、ぜひ増やしていただきたいと思います。そして、夏に捕獲して、脂が乗るまで飼育するというイノシシ牧場というのも全国に数か所ありますので、そういうのも検討していただくと安定供給ができると思います。
次に、資源の全活用、アップサイクルについてです。これまでも質疑がありましたけれども、食肉に適さない部位や脂の乗っていない時期のイノシシ等について、ペットフードや缶詰という意見もありましたが、神戸の強みである皮革産業と連携したジビエレザーとしての活用など、収益を高めるための全活用の視点が必要と考えますが、御見解を伺います。
(上田経済観光局副局長)
食肉に適さない個体の活用ということで、ペットフードの観点は午前中も答弁させていただきましたのでちょっと割愛をさせていただきまして、レザーの活用ですけれども、過去にイノシシの皮をなめし加工業者と連携して名刺入れとかに商品化する試みもやってございましたが、その際は、安定的に皮の供給ができないというようなことで、少し事業化は難しいという結果となった経緯等もございますが、今回、ジビエ施設ということで整備をしますので、それをうまく活用できれば、原料の供給拠点としても可能性を有しているのではないかなというふうには考えてございます。
実際にちょっと獣種が違う鹿の活用ということでは、奈良県の施設とかでかなり余すことなく活用されている施設とかもございますし、地域資源の有効活用、収益の確保という観点からも、捕獲個体を可能な限り活用しながら、廃棄物を減らしたいというふうには考えてございます。いずれにしましても、他の先行事例等も踏まえながら、全活用に向けて最適な事業スキームというものを検討していきたいと考えてございます。
(上原みなみ)
これまでは猟友会が捕獲したい時期と農家がイノシシ被害に困る時期のミスマッチという問題がありましたが、通年捕獲に力を入れることによって、農家の被害軽減にもつながりますので、ぜひ先行している他都市事例も参考に、移住者も増えるような事業となるように要望しておきます。
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